フィンランドとの国境付近にあるラドガ湖は大小あわせて約660ほどの島がありますが、ヴァラーム島は修道院が置かれたことからその中心地としての位置づけを与えられました。ヴァラーム島の修道院は10世紀前半に開かれ、ロシア北方の正教会の中心として栄えました。島全体が修道院領となっています。この修道院は国境地帯に位置することからスウェーデンやフィンランドの領土となった時期もあり、修道院の建物は何度も破壊され、建て直されました。現在の修道院の建物は19世紀にアレクサンドル1世の命令により「第一級修道院」と建設されました。社会主義革命後は修道院としての機能は停止しておりましたが、ソビエト連邦崩壊後、修道院としての機能が回復され、現在は北方の信仰の中心地の一つとして参拝客が絶えません。また、この修道院の島全体が北方の美しい自然に囲まれており夏の時期には参拝客を上回る観光客で賑わいます。
ヴァラーム島へはソルターバラの船着場からジェットフォイルで約1時間、距離にして42kmのところにあり、夏期は1日3往復のジェットフォイルが出ています。(5月中旬から9月初旬まで。)冬期は気象状況により欠航となることが多いので要注意です。
サンクトペテルブルク物語5日間